会社にとって「利益」とは?
もちろん財務上の利益であることには間違いありませんが
それは「結果」を数字に表したものにすぎません。
実態を考えてみると将来への投資の元であり、
リスク回避に充てられるものですが、
それはすべて会社を継続させるためのものにほかありません。
つまり
会社の「目的」は会社が継続することであり、
「利益」は「目的」を達成するための「目標」といえます。
ところで
会社が提供したサービスが顧客の満足を得られていることはもちろんですが、
同時に社会に有用なものでなければなりません。
そこには
「会社の社会的責任(CSR)」が問われます。
「社会的責任」の対象は企業活動の中で生まれるすべての関係者です。
それは
顧客であり株主であり、従業員であり、最終消費者であり、
さらには地球環境に至る大きな枠組みでの社会的な責任まで含まれます。
そう考えると会社を継続させるという「目的」も、
よりはっきりと見えてくるのではないでしょうか。
みなさんの会社のもつ「会社の社会的責任」はどこにあると思いますか?
身近なところから考えてみてください。
さて私どもはみなさんに
「中期計画を作りなさい」ということをよく言います。
しかし
返ってくる答えは
「今の状況が見えないのに2年先3年先までどうなるかわからない」
というのがほとんどです。
確かに、それは間違いありません。
しかし、先ほどの「社会的な責任」を考えてみてください。
あるいは「社会貢献」でも結構です。
要は
「自分の会社はこうありたい」
「社会のこの部分に貢献していく」ということから考えてみると、
会社の「目指すもの」「理念」が明らかになってくるはずです。
それを実現するには
2年後3年後、5年後にはどのような会社になっていなければならないか、
「中期計画」は自ずと明らかになってくるのではないでしょうか。
その議論を、
従業員を含めた会社全体で議論することにより、
全社あげての共通認識にすることができます。
その結果、
導き出された「理念」を企業活動の規範とすれば「目標」の中身も明らかになります。
「目標」は単に「数字」だけではありません。
例えば
5年後までに1億円の売上増を目標としたとき、
今の人員では達成できないため、
将来の会社を担う社員の育成を図らなければならない。
その人材の育成には時間も金もかかり、短期的には会社の負担になります。
しかし、
そのおかげで5年後には売上目標の達成はもちろんのこと、
将来を担う新たな人材の育成という目標も達成できるのです。
これらは単に数字を追うだけでは達成できません。
つまり
「目標管理」とは経営理念や方針に基づき
現在の状況と将来の状況のバランス、
「顧客満足」と「効率」のバランス、
さらには
「人間の感情」と「数字の厳しさ」のバランスのもとに管理されるものといえます。
「理念」「目標」をみんなで考えてみてください。
ところで
企業活動を支えるのは従業員や取引先、消費者をはじめ、最終的には「人」です。
前述の「目標」を達成するにも
「人」と「人」とのコミュニケーションをいかに取るかが鍵を握ります。
一方的に
上から下に話していたのでは良好なコミュニケーションはとれません。
相手の立場に立って「知覚」として感じなければなりません。
そのためには「経営者」は現場を知ることが大切です。
そして現場に任せることです。
そうすれば
現場のスタッフは自主的自立的に働くことができ、
「経験」を共有することが可能になり、そこにコミュニケーションが図られます。
このような関係が作れる会社は、
会社の「理念」「目標」を全体で共有することができ、
会社を継続させるという「目的」ために
一丸となって取り組むことができるのではないでしょうか。
平成も20年に入り昭和は遠くなった感があります。
この間に
私たちはバブルの好景気とその崩壊による長い不況を経験してきました。
そして、今、
いざなぎ越えといわれる高成長期になりながらそれを実感できずにいます。
この時代において事業を経営して行くには様々な知識と知恵が必要です。
経営者はそれぞれに
自分の事業をどのように維持、発展させていくかを考え、
その目標に向かうために日々努力をしていています。
そうした経営の力を向上することを目的に本会を設立いたしました。
経営者の抱える悩みには共通点があります。
異業種の経営に携わる方々が集うことにより、
忌憚の無い意見を出し合い互いに切磋琢磨する中で、
自らの「経営力」の向上を目指して
和気藹々とした中で研鑽を重ねてまいります。
各自が積極的に目的意識を持って参加する中で、
必ずや希望の光が見えてくるものと存じます。
皆様の御支持をお願い申し上げます。
2008(平成20)年1月吉日
経営力研究会
代表幹事 大江美保